今年の夏の甲子園は東海大相模の小笠原投手や吉田りょう投手と、仙台育英の佐藤せな投手に、圧倒的な球速が大会を制圧しました。

球速アップトレーニング

例年、球速150キロを投げる球児が甲子園に登場しますが、意外と早く敗退したり、「ストレートが速い=勝てる投手」という風潮はなくなっていました。

しかし、今年の甲子園で東海大相模と仙台育英のエースを見て、
相手打線を圧倒するようなパワーピッチングで試合の流れを掴み、
「149」「150」という数字に「おぉー」と球場全体を味方につけるような、
球速のあるエースを抱えるチーム独自の醍醐味を見せつけられました。

球速アップストレート

勝ちに直結するとは言い難いですが、
少なからず、「球速の速い投手」は、
野球人として憧れ、尊敬される存在でもあります。

 

これから投手をやりたい子や、
アマチュア野球で活躍したい人、
会社の野球チームで注目されたい方、

やはり「今よりも球速を速くしたい」と望む方は多いことでしょう。

 

ただ、球速を伸ばすことはとても難しいイメージがあります。

 

中日の浅尾拓也さんは大学時代にいきなり球速の面でプロ注目に飛躍(大学2軍なのにも関わらず)されたことで有名ですが、

その飛躍の裏には、

毎日懸命に上がり坂を登り足腰を鍛えたり、

チームメイトから苦情がくるほどの練習メニューを考案したり、

 

正直、球速を伸ばすトレーニングは誰もが真似できる内容ではないです。

球速アップのトレーニング。やっぱり足腰が基本・・・?

試合でコンスタントにMAXに近い球速を投げるのには、やはり最低限のスタミナが必要となります。

野球球速アップ

ある程度の球数が過ぎた頃にヘトヘトとなり、足腰もブレブレになれば、すぐに省エネモードになり、結果、試合全体での平均球速は、MAXから極端に下がります。

また、スタミナもなく足腰も弱いと、後半には低めへのコントロールも決まらなくなり、
結果、高めに甘い浮いた球を投げ、痛打されてしまいます。

 

球速を上げるというよりかは、

せっかく上げた球速を多く投げるために、

低めに速い球を投げ込み続けるために、

走り込みなどでの、足腰強化は王道だといえます。

 

松坂大輔選手は横浜高校時代に、コーチにアメリカンノックで左右にひたすら走らされてたようです。

 

松坂選手の場合は太らせない目的もあったようですが、

結果的には地獄のアメリカンノックのおかげで、

どれだけの延長試合も投げ抜くスタミナと、

甘く入らない根強い制球力を手に入れたのです。



球速をあげるのに必要な背筋とインナーマッスル

基本的には強い足腰がないと、いくら球速が速くても意味がないということですが、肝心な「球速を上げる」ために必要な力はどこにあるのか?という話です。

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球速アップ投球フォーム

球速の速い投手はテイクバックが長く、肩が下がり、胸を極端に張り、下半身から伝えたパワーと背筋と、腕の振り、スナップ、すべてがバランス良く完結する特徴があります。

しかし、「腕投げ」と言われるような速球投手が多いのです。

その「腕投げ」と言われる投手の特徴は、「背筋」と「腕のインナーマッスル」に比重を置いたように見えるファームであることです。(実際は下半身も使ってます)

 

腕を早く振れることが、球速アップには重要ですが、

じゃあ、どうやって腕の振りを早くするのか?ってところで、

「腰の回転」と「背筋」が重要ということがわかります。

 

ここだけを意識すると、体の開きが早くなってしまうので、下半身からの腰→背筋に力が移っている感覚を覚えることが重要です。

そして、最後に腕を思っ切り振る、すなわち腕の筋肉が必要となるのですが、ここでは目に見える筋肉「アウターマッスル」ばかり使うと肩を壊すので、「インナーマッスル」が強い筋肉で腕を振れることが重要です。

 

チューブやゴムボールを使って地味な筋力トレーニングに励む投手を見たことがあると思いますが、

あれはインナーマッスルを意識したトレーニングでもあるのです。

 

書いたのはあくまで「筋肉」や「力」のことですが、

最終的には理想的なフォームというのがあります。

 

球に回転数を多く与えるために重心を低く、ギリギリでリリースしたり、

無駄の少ないフォームでテンポよく、力を他に逃がさず球に伝えたり・・・

 

今の時代のアマチュア選手に140台後半を投げれる投手が多いのは、

昔よりも身体能力が優れたというよりも、
メジャーやプロからのノウハウがたくさん流れてきたり、

「情報」の面で、若い子は恵まれているのです。

 

またプロが行う指導の場や、塾やトレーニングDVDなども多くあります。

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足腰や背筋やインナーマッスルが必要って話はどこでも聞けることですが、

自分に合った投球フォームの詳細は、

しっかりと個々で考えないといけません。

 

また、体に関しても、

「この体が球速が伸びる」と決められたものはないと思います。
浅尾拓也さんのような細い体の速球投手もいれば、

伊良部選手のようなずっしりとした体の速球投手もいます。

 

かつてマリナーズのキング(フェリックス・ヘルナンデス)が、

ダイエットを決行した翌年に球速を落としたり、(内容は良い方向に進化)

逆に太って球速が落ちた投手もいます。

 

身も蓋もないのですが、やはり「人それぞれ」ですね。

 

ただ、球速について勉強したりトレーニングを重ねたり、

フォームを少しづつ修正したりって努力の先に、

自分なりの球速アップの答えがあることでしょう。

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